
白菜の保存方法を紹介!適温0℃で選ぶ常温・冷蔵・冷凍の使い分け
白菜の保存は「0℃に近づけること」と「乾かさないこと」の2つだけで決まります。農研機構のデータではハクサイの貯蔵最適温度は0℃、最適湿度は95〜100%。家庭の冷蔵庫でこれに一番近いのはチルド室(約0℃)で、野菜室(約3〜8℃)ではありません。丸ごとなら暖房の入らない涼しい場所で常温、それ以外は野菜室。切ってあるものは芯を落として切り口を密着させ、冷蔵室かチルドへ。使い切れない分は生のままざく切りで冷凍。黒い斑点は「ゴマ症」で食べられますが、ぬめりと酸っぱいにおいが出たら捨てる——この記事では、その判断の線引きを公的データで固めていきます。
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目次
結論:白菜は「0℃に近いほど長持ち」。置き場所は温度で決める

白菜の保存記事はどれも「新聞紙に包んで立てて野菜室」で終わってしまいますが、その前に押さえるべきは温度です。農研機構 食品研究部門「青果物の最適貯蔵条件」によれば、ハクサイの貯蔵最適温度は0℃、貯蔵最適湿度は95〜100%、貯蔵限界は2〜3月とされています。つまり白菜は「凍る手前のギリギリまで冷やし、かつほぼ結露するくらい湿らせておく」のが理想の野菜です。同じ表にはエチレン生成量が「極少」、エチレン感受性が「中〜高」とも記載されています。自分ではエチレンをほとんど出さない一方、ほかの野菜や果物が出すエチレンの影響は受けやすいということ。家庭でこの条件をどこまで再現できるかが、もつ・もたないの分かれ目になります。(出典:農研機構 食品研究部門「青果物の最適貯蔵条件」/2026年9月8日時点)
ハクサイの貯蔵適温と家庭の冷蔵庫の温度差
では家庭の冷蔵庫は何℃なのか。Panasonicの解説によると、設定「中」の場合で野菜室が約3〜8℃、冷蔵室が約3〜6℃、冷凍室が約-20〜-18℃。チルド室の約0℃とパーシャル室の約-3℃は日本産業規格(JIS)で決められた温度帯です。白菜の適温0℃と照らすと、もっとも近いのは野菜室ではなくチルド室という結論になります。野菜室は上限が8℃まで上がるため、適温より最大8℃高い環境ということ。ただし野菜室は他室より湿度が保たれる設計なので、乾燥に弱い白菜にとっては悪くない場所でもあります。温度を取るか湿度を取るかは、丸ごとかカットかで変わります。(出典:Panasonic UP LIFE「冷蔵庫の適正温度」/2026年9月8日時点)
保存場所・期間の早見表
状態別の置き場所を整理します。丸ごとは外葉というバリアがあるため乾燥に強く、野菜室のゆるい温度でも耐えます。一方カット済みは切り口から一気に水分が抜けるので、湿度より温度を優先してチルドや冷蔵室に入れたほうが安定します。使い切れる見込みがないなら、傷んでから慌てるより先に冷凍してしまうのが結局いちばんロスが少ない選択です。なお日数の目安は前提となる温度や湿度によって大きく変わるため、この表では置き場所と扱い方に絞っています。
| 状態 | 丸ごと(外葉つき) |
|---|---|
| 置き場所 | 暖房の入らない涼しい場所での常温/それ以外は野菜室(約3〜8℃) |
| ポイント | 新聞紙で包み、根元を下にして立てる |
| 状態 | 1/2・1/4カット、使いかけ |
|---|---|
| 置き場所 | 冷蔵室(約3〜6℃)またはチルド室(約0℃) |
| ポイント | 芯を落とす/切り口を湿らせた紙+ラップで密着 |
| 状態 | 使い切れない分 |
|---|---|
| 置き場所 | 冷凍室(約-20〜-18℃) |
| ポイント | ざく切り→水気を拭く→平らにして凍らせる |
「何日もつ」の数字が記事ごとに違う理由
検索して出てくる保存期間が、常温3週間だったり1〜2か月だったり、冷蔵カットが1週間だったり3〜4週間だったりするのは、書き手がいい加減だからではありません。前提の温度・湿度・カットの有無がそろっていないから、答えが変わっているだけです。農研機構の「2〜3月」も0℃・湿度95〜100%という貯蔵条件下での限界値であって、暖房の効いた12月のリビングに置いた白菜の話ではありません。家庭での日持ち日数を示した公的なデータは見当たらないため、この記事でも日数は断定しません。覚えるべきは日数ではなく、「いま自分の白菜は何℃・どのくらいの湿度に置かれているか」という見方のほうです。

- monocow編集長
- shin_skywalker
丸ごと白菜の保存:常温でいいのはどんな場所か

丸ごとの白菜は、条件さえ合えば常温で長くもちます。ただし「条件さえ合えば」がかなり厳しい。適温は0℃ですから、常温保存が成立するのは家の中に暖房の入らない涼しい場所があるとき、つまり秋冬に限られます。夏や、暖房を入れているリビングは、常温という選択肢自体がありません。キッコーマンの解説でも常温の条件は「風通しが良く涼しい場所で立てて保存する」までで、何℃までなら常温でよいという数値は示されていません。白菜は秋冬野菜で、旬が「たまたま常温保存できる季節」と重なっているだけ、と考えると整理しやすいです。玄関、廊下、北側の使っていない部屋、暖房のない和室あたりが候補になります。(出典:キッコーマン ホームクッキング「白菜の保存方法!冷蔵・冷凍・常温別、丸ごと・カット別に長持ちさせる方法を紹介」/2026年9月8日時点)
常温保存の手順
やることは3つだけです。まず外葉を剥かずにそのまま残し、新聞紙またはキッチンペーパーで白菜全体をぐるりと包みます。次に根元(芯のある側)を下にして、立てた状態で置きます。最後に、直射日光の当たらない冷暗所へ。包む目的は乾燥を防ぐことなので、紙が乾いてカサカサになってきたら交換します。横倒しにして置くのは避けてください。丸ごとの白菜はそれなりの重量があり、自重が一点にかかった部分から傷み始めます。積み重ねるのも同じ理由でおすすめしません。1玉ずつ、立てる。これだけで傷み方がまったく変わります。
常温をやめて冷蔵に切り替える目安
切り替えの判断は、カレンダーではなく置き場所の状態で行います。その場所が「涼しい」と感じられなくなったら、常温はやめて野菜室に移してください。春先の気温上昇、暖房を入れ始めたタイミング、部屋の使い方が変わったときが切り替え時です。判断に迷ったら、白菜そのものを見ます。外葉の先が乾いてカリカリになっている、包んだ新聞紙が湿ってきた、根元の切り口が茶色く変わってきた——このどれかが出ていたら、常温の限界だと考えて冷蔵に移します。丸ごと入らない場合は、半分に切って切り口を処理し、冷蔵室に入れるほうが安全です。
外葉は剥かない・立てて置く理由
外葉は見た目が悪く、つい剥いて捨てたくなりますが、これは中の葉を守る乾燥バリアです。剥いてしまうと、次の葉が外気にさらされて水分を失い、また傷む——という連鎖が起きます。汚れが気になっても、使う直前まで剥かないほうがもちます。立てて置く理由は姿勢です。キッコーマンの解説では「生育しているときと同じように立てた状態で保存するとストレスがかかりにくく、より長持ちします」と説明されています。加えて、横倒しにすれば重みのかかった葉から傷みます。生えていたときと同じ向きで置く、というのが理由のあるルールです。カットしたものを冷蔵庫に入れるときも、可能なら立てて収めます。
カット白菜・使いかけの保存:切ったらまず芯を落とす

1/2や1/4にカットされた白菜は、丸ごととは完全に別の食材だと思ってください。断面がむき出しになった瞬間から水分は抜け続け、外葉というバリアも半分失われています。ここで丸ごとと同じ「新聞紙に包んで野菜室」をやると、カット面から乾いてスカスカになります。カット白菜でやるべきことは、①芯を止める ②切り口を密着させて覆う ③0℃に近い場所に置く、の3つです。順番も大事で、芯の処理を飛ばして包んでも、中身の劣化は止まりません。
芯を落とす/爪楊枝を刺す手順
白菜は収穫後も生きていて、芯(成長点)が中心の葉を育て続けます。キッコーマンの解説でも「芯を残しておくと成長が止まらず日持ちしにくくなるので、保存する前に取っておきましょう」とされています。野菜ソムリエプロの吉田謹子さんが監修したウェザーニュースの記事でも、切り方は1/4なら斜めにそぎ落とすように、1/2なら三角に切り取る、と紹介されています。包丁を入れるのが面倒なら、芯に爪楊枝を3本ほど深めに刺す方法でも成長点の働きを断てます。切り落とした芯の部分も、固いところを除けば普通に食べられるので捨てる必要はありません。(出典:キッコーマン ホームクッキング/ウェザーニュース「カット白菜は内側から使おう」/2026年9月8日時点)
切り口の包み方
次に断面の処理です。ハクサイの最適湿度は95〜100%、つまりほぼ結露している状態が理想でした。これを断面だけ再現します。キッチンペーパーを水で湿らせて固く絞り、切り口全体にぴたりと当てます。その上からラップで空気が入らないよう密着させ、さらにポリ袋に入れて口を軽く閉じます。ポイントは水気の量で、びしょびしょに濡れた紙を当てると、そこから腐り始めます。「触ると湿っているが、絞っても水が落ちない」くらいが目安です。数日たって紙が乾いていたら取り替える。逆に紙が水っぽくぬめっていたら、その時点で使い切る方向に切り替えます。
野菜室と冷蔵室・チルドの使い分け
置き場所は、切ってあるかどうかで変えます。丸ごとは外葉が乾燥から守ってくれるので、湿度が保たれやすい野菜室(約3〜8℃)で問題ありません。一方カット済みは、ラップで包んだ時点で乾燥対策が済んでいるため、次に効くのは温度です。より0℃に近い冷蔵室(約3〜6℃)やチルド室(約0℃)に置いたほうが、適温0℃に近づけられます。ただしチルド室は食材が凍る一歩手前の環境なので、冷蔵庫の設定を「強」にしている場合は白菜が部分的に凍って食感が落ちることがあります。その場合は冷蔵室に戻してください。(出典:Panasonic UP LIFE「冷蔵庫の適正温度」/2026年9月8日時点)
使う順番は「内側の葉から」
使いかけの白菜は、外側の葉から使う人が多いと思いますが、日持ちを優先するなら逆です。前出のウェザーニュースの記事では、根を切り取られた後も外側の葉が成長点のある内側へ栄養を送り続けるため、「外側の葉は内側に栄養を送り続け、どんどん旨みが抜けておいしくなくなっていきます」と説明されています。断面が明らかに盛り上がってきた白菜は、すでに中心が育ち始めているサイン。その日のうちに内側を鍋や炒め物に回してしまいましょう。外葉は乾燥に強いので後回しでも耐えます。また、洗ってから保存するのは避けてください。表面に残った水気は腐敗の入口になります。

- monocow編集長
- shin_skywalker
白菜の冷凍保存:生のまま・塩もみ・ゆでるの使い分け

冷凍室は約-20〜-18℃。この温度帯まで下げると細胞内の水分が凍って組織が壊れるため、解凍後の白菜はシャキシャキ感が失われます。先に言っておくと、冷凍した白菜はサラダや浅漬けのような生食用途には戻せません。逆に言えば、加熱してくたっとさせる料理——鍋、味噌汁、煮物、炒め物、あんかけ——では、むしろ火の通りが早くなって扱いやすくなります。この前提を理解したうえで、用途に合わせて3つの冷凍方法を使い分けるのが実用的です。使い切れないと分かった時点で早めに凍らせるのが、いちばんロスの出ない判断になります。
生のまま冷凍する手順
もっとも手軽で、鍋物や味噌汁に直行できるのがこの方法です。白菜を洗い、キッチンペーパーで水気をしっかり拭き取ります。ざく切り(3〜4cm幅)にし、芯に近い白い部分と葉先を分けて、それぞれ冷凍用保存袋に入れます。袋の中で平らにならし、空気を抜いて閉じ、金属トレーの上に置いて冷凍室へ。平らにして急速に凍らせるほど氷の結晶が小さくなり、食感の劣化を抑えられます。白い部分と葉先を分けるのは、火の通る速さが違うためです。同じ袋に混ぜると、葉先が溶けきったころに芯がまだ固い、という状態になります。
塩もみして冷凍する手順
和え物や浅漬け風に使いたいときは塩もみが向きます。ざく切りまたは細切りにした白菜に塩を振ってしばらく置き、出てきた水分を手でしっかり絞ってから保存袋に入れます。水分が抜けている分かさが減って場所を取らず、袋の中の空気も抜きやすいので冷凍焼けしにくいのが利点です。解凍は冷蔵室に移すか、軽く水気を絞ってそのまま和え物に。生のまま冷凍したものと違って、加熱せずに使える数少ないパターンです。ただし塩を含んでいるので、味付けは薄めから調整してください。普段どおりの分量で味をつけると、しょっぱくなります。
ゆでて冷凍する手順
おひたしや炒め物に使うなら、ゆでてから凍らせる方法があります。沸騰した湯でさっと固ゆでにし、冷水に取って粗熱を取り、水気をしっかり絞ってから小分けにして保存袋へ。ポイントはゆですぎないことと、絞りが甘いまま凍らせないことの2点です。ゆですぎると解凍後にほぼ形が残りません。絞りが甘いと、袋の中で余分な水が凍って霜になり、解凍時にべちゃつきます。1回分ずつラップで小分けにしておくと、弁当のすき間や汁物の追加具材としてすぐ使えます。加熱済みなので、調理時間も短く済みます。
凍ったまま使う:用途別の早見表
冷凍白菜の基本ルールは「解凍しない」です。常温や電子レンジで解凍すると細胞から水が一気に出て、水っぽくべちゃついた状態になります。凍ったまま鍋に入れる、凍ったままフライパンに放り込む。これで十分火が通りますし、加熱時間はむしろ生の白菜より短くて足ります。例外は塩もみで、これだけは冷蔵室で解凍して水気を絞ってから使います。どの方法で凍らせたかを袋に書いておくと、この使い分けで迷わなくなります。用途別に整理すると次のとおりです。
| 冷凍方法 | 生のままざく切り |
|---|---|
| 向く料理 | 鍋物、味噌汁、煮物、スープ |
| 使い方 | 凍ったまま投入。加熱時間は生より短めで足りる |
| 冷凍方法 | 塩もみ |
|---|---|
| 向く料理 | 和え物、浅漬け風、サラダの具 |
| 使い方 | 冷蔵室で解凍し、水気を絞る。味付けは薄めから |
| 冷凍方法 | ゆでる(固ゆで) |
|---|---|
| 向く料理 | おひたし、炒め物、あんかけ、弁当の副菜 |
| 使い方 | 凍ったまま加熱、または冷蔵室で自然解凍 |
冷凍白菜がまずくなる原因と対策
冷凍したのにおいしくない、という場合の原因はだいたい3つに絞られます。1つめは水気を拭かずに凍らせたことで、袋の中に霜ができて解凍時に水っぽくなるパターン。2つめは袋の中の空気を抜かず、表面が乾いて冷凍焼けを起こしたパターン。3つめは解凍してしまったことです。対策は逆をやるだけで、拭く・空気を抜く・凍ったまま調理する。もう一点、「安全に食べられる期間」と「おいしく食べられる期間」は別物という理解も必要です。冷凍室の温度帯なら品質の劣化は緩やかですが、風味や食感は少しずつ落ちます。作った日付を袋に書いて、早めに回していくのが現実的な運用です。
この白菜まだ食べられる?黒い斑点・茶色い変色・ぬめりの見分け方

白菜を保存していて一番迷うのが、この判断だと思います。とくに黒い斑点は、カビや病気に見えて捨ててしまう人が多い。結論から言うと、白菜の黒い斑点は「ゴマ症」と呼ばれる生理障害で、食べても問題ありません。JA全農長野のよくある質問では、ゴマ症は「生育段階でストレスを受けたときに出る症状」で、例として「激しい雨にさらされた、肥料過多(栄養過多)、収穫時期が早かった(または遅かった)など」が挙げられ、「黒い斑点の成分はポリフェノールの一種なので、全く問題ありません」と明記されています。捨てなくていいものを捨てないことは、そのまま家庭の食品ロス削減にもつながります。(出典:JA全農長野 よくある質問/2026年9月8日時点)
黒い斑点(ゴマ症)は食べてよい
ゴマ症の見分け方はシンプルです。白い葉脈の部分に、ゴマを振ったような黒い点が散っている状態。点は葉の内部にあり、指でこすっても取れず、表面が盛り上がったりふわふわしたりもしていません。においも普通です。カビは表面に綿状・粉状に付着し、白や緑がかっていて、こするとある程度取れるという違いがあります。ゴマ症は見た目こそ悪いものの、生育中のストレスに反応してポリフェノールが蓄積したもの。黒い点があるという理由だけで1玉を捨てるのは、食べられるものを捨てていることになります。気になるなら、その部分を薄く削ぐか、煮込み料理に回せば見た目もほとんど気になりません。
切り口の茶色い変色は酸化
カットした白菜の断面が、時間の経過とともに茶色から黒っぽく変わることがあります。これはリンゴの切り口が茶色くなるのと同じ酸化で、腐敗とは別の現象です。断面がぬめっておらず、においも変わっていないなら、変色した部分を数ミリ薄く削ぎ落とせば、その内側は問題なく使えます。削いだあとの断面が白く、しっかり張りがあれば大丈夫です。予防したいなら、切ったあとに切り口をぴたりとラップで覆って空気に触れさせないこと。そもそも酸化は空気との接触で進むので、密着させて包む保存法は乾燥対策と変色対策を兼ねています。根元の切り口が茶色くなっている場合も同じ考え方でかまいません。
捨てるべきサイン一覧
一方で、はっきり捨てるべき状態もあります。ぬめり、酸っぱい・生ゴミのようなにおい、葉がドロッと溶けている、白い綿状のカビ——このどれか1つでも出ていたら、その白菜は食べないでください。とくにぬめりとにおいは腐敗が進んだサインで、傷んだ部分だけ切り落としても内部まで進行していることがあります。判断は次の順番で行うと迷いません。まず袋を開けてにおいを嗅ぐ。次に葉に触れて、ぬめりや溶けがないか確かめる。最後に切って断面を見る。においの時点でおかしければ、そこで終了です。もったいないという気持ちより、体調を優先してください。
しなびた白菜を復活させる
ぬめりもにおいもないが、外葉がしんなりして張りがない——これは単なる水分不足です。しなびた葉を剥がして冷水にしばらく浸けておくと、水を吸ってある程度シャキッと戻ります。生でサラダにするならこの方法、加熱調理に使うならそのままでも味に大きな差は出ません。外葉だけが乾いてカサカサになっている場合は、その葉を剥がして中の葉を使えば十分。外葉のしなびは「傷んだ」ではなく「乾いた」のサインなので、1枚剥がして中を確認するのが正しい対応です。剥がした葉も、固い部分を除いて煮込みやスープに使えば無駄になりません。

- monocow編集長
- shin_skywalker
長持ちする白菜の選び方と、よくある疑問
保存技術の前に、そもそも状態のいい白菜を選べば持ちは変わります。丸ごとを買うなら、持ったときにずっしり重いもの、葉の巻きがしっかり締まっているもの、葉先が黄色くなりすぎていないものを選びます。根元の切り口も要チェックで、切り口が白く、盛り上がっていないものが新鮮なサインです。切り口が盛り上がっているのは、収穫後に時間が経って芯が成長を始めた証拠。同じ値段なら、この一点を見るだけで持ちに差がつきます。外葉が付いたままの状態で売られているものは、乾燥から守られている分、家に持ち帰ってからも有利です。
丸ごと・カット別の選び方
カット白菜の場合、見るべきは断面です。断面が平らで、切り口が白く、みずみずしいものを選びます。中心が山なりに盛り上がっているものは、店頭に並んでいる間に成長が進んでいるので、買った時点ですでに外葉の水分が吸われています。また、断面の葉と葉の間に隙間ができているものも、水分が抜けて縮んできている状態です。ラップの内側に水滴が大量についているものは避けてください。結露した水は腐敗を早めます。1/4カットなら断面が2面あるぶん乾燥も酸化も進みやすいので、早く使い切る前提で買うのが現実的です。
新聞紙の代用になるもの
新聞を取っていない家庭は増えていますが、新聞紙そのものに特別な力があるわけではありません。求めているのは「適度に湿気を吸い、かつ通気する紙」なので、キッチンペーパーを何枚か重ねたもの、無地の包装紙、紙袋を開いたものなどで代用できます。ポリ袋やラップだけで全体を密閉するのは避けてください。白菜自身が出す水分が袋の内側で結露し、そこから腐り始めます。包んだあとにポリ袋へ入れる場合も、口はきっちり縛らず軽く閉じる程度にしておくのが安全です。紙が湿ってきたら交換する、という運用まで含めて1セットだと考えてください。
よくある質問(FAQ)
Q. ラップだけで包んで保存してもいいですか?
カットした白菜の切り口を覆う目的なら、ラップは有効です。乾燥と酸化の両方を防げます。ただし丸ごとの白菜をラップで全体的に包むのはおすすめしません。白菜自身が出す水分の逃げ場がなくなり、内側で結露して腐敗の原因になるためです。丸ごとは紙で包む、カット面はラップで密着させる、と使い分けてください。またラップで包む前に芯を落としておかないと、中心の葉が育ち続けて外葉がしなびます。
Q. 芯の切り込みは本当に効果がありますか?
キッコーマンの解説では「芯を残しておくと成長が止まらず日持ちしにくくなるので、保存する前に取っておきましょう」とされており、家庭向けの保存法として広く紹介されている方法です。白菜は収穫後も芯(成長点)が中心の葉を育て続け、そのエネルギー源として外側の葉の水分や養分を消費します。芯を三角に切り落とす、あるいは爪楊枝を数本刺すのは、この成長を物理的に止める処理です。手間は十数秒なので、切った白菜を保存するときは毎回やる価値があります。
Q. 干し白菜にするとどうなりますか?
ざく切りにしてザルなどに広げ、風通しのよい日陰で干して水分を抜く方法です。水分が減るぶんかさが減って保存場所を取らず、加熱したときに味が染みやすくなります。ただし干している間の温度や湿度は家庭ごとに条件が違うため、何日もつといった数字は一律には言えません。半乾き程度で使い切る前提にするか、干したあとに冷凍するのが安全です。
Q. 冷蔵庫に丸ごと入らないときはどうすればいいですか?
無理に押し込まず、半分または1/4に切って保存に切り替えてください。切ることで断面から水分は抜けますが、芯を落として切り口を湿らせた紙とラップで覆い、冷蔵室やチルド室に入れれば十分もちます。むしろ玄関などの涼しい場所に置けず、暖かい室内に放置するほうがリスクが高いです。切った分をそのまま冷凍しておくのも、確実な逃がし先になります。
Q. 漬物やキムチにする場合、保存の考え方は変わりますか?
漬ける前の白菜については、この記事の保存方法がそのまま当てはまります。漬けたあとは塩分濃度や調味液の内容によって条件が変わるため、使うレシピや市販品の表示に従ってください。ここでは断定できません。なお、しんなりして生食には向かなくなった白菜でも、加熱調理や漬物用途なら問題なく使えます。用途を切り替えることが、結果的にいちばんのロス対策になります。

- monocow編集長
- shin_skywalker
まとめ
白菜の保存は、日数を暗記するものではなく温度で判断するものです。農研機構のデータではハクサイの貯蔵最適温度は0℃・最適湿度95〜100%・貯蔵限界2〜3月。家庭の冷蔵庫は野菜室が約3〜8℃、冷蔵室が約3〜6℃、チルド室が約0℃なので、丸ごとは湿度が保たれる野菜室、カットは0℃に近い冷蔵室・チルド室が正解になります。常温が使えるのは暖房の入らない涼しい場所があるときだけ。切ったら必ず芯を落として成長を止め、湿らせた紙とラップで切り口を密着させる。使い切れないと分かった時点で、生のまま・塩もみ・ゆでるのいずれかで冷凍に逃がす。
そして最後は見分けです。黒い斑点はゴマ症でポリフェノールの一種、食べて問題なし。切り口の茶色は酸化なので削れば使えます。捨てるのは、ぬめり・酸っぱいにおい・溶け・白い綿状のカビが出たときだけ。「においを嗅ぐ→触る→切って断面を見る」の順番で確認すれば、捨てなくていいものを捨てずに済みます。温度で置き場所を決め、サインで食べ切りを決める。この2つが固まれば、白菜1玉を買うのが怖くなくなります。
| 状況 | 暖房の入らない涼しい場所がある・丸ごと |
|---|---|
| おすすめ | 新聞紙で包んで立てて常温(直射日光の当たらない冷暗所) |
| 状況 | 丸ごとだが涼しい置き場所がない・暖房を使っている |
|---|---|
| おすすめ | 紙で包んで野菜室(約3〜8℃)へ。入らなければ半割りに |
| 状況 | 1/2・1/4カット、使いかけ |
|---|---|
| おすすめ | 芯を落として切り口を密着包み、冷蔵室またはチルド室(約0℃) |
| 状況 | 数日以内に使い切れない |
|---|---|
| おすすめ | ざく切りで生冷凍(鍋・味噌汁用)。凍ったまま調理する |
| 状況 | 黒い斑点が出ている |
|---|---|
| おすすめ | ゴマ症。食べて問題なし。気になれば薄く削ぐか煮込みへ |
| 状況 | ぬめり・酸っぱいにおい・白い綿状のカビ |
|---|---|
| おすすめ | 食べずに処分する |
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