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固定費の見直しが節約に効果的
もしあなたが今すぐ家計を見直して節約をしたいと思っているなら家計の「固定費」を見直すことが良いでしょう。
支出項目は毎月支払う金額が一定の「固定費」と月によって支払う金額が変わる「変動費」の2つに分けられます。
固定費は一度見直すと削減効果が長く続くため、日々やりくりが必要な変動費に比べて手間をかけずに支出を減らすことができます。固定費は一度見直すだけど、大きな節約にも繋が効果も継続するので、節約をしたいと思っている方はまず固定費の見直しから始めると良いでしょう。
今回は、そんな固定費の中でもすぐに節約につながる「通信費」のスマホ代に焦点を当てていきます。
大手3キャリアからスマホの格安プランが続々登場
2020年9月あたりから菅総理の「日本の通信料金は世界に比べて高すぎる」という発言により、各キャリアに値下げの圧力がかかり、ドコモ、au、ソフトバンクが相次いで発表して話題になっているのが「データ容量20GBで月額2980円」のスマホの格安プランです。どのプランも申し込みからサポートまですべてオンラインなのでその点は注意が必要ですが、ネットに慣れている人ならこの価格は嬉しいところ。また乗り換えに関する解約金や事務手数料などもほぼ0円なのも嬉しいところ。
データ容量20GBってどれくらい?
一般的な利用者のデータ通信量は、3GB以下が59.2%
MMRIの「携帯電話の月額利用料金とサービス利用実態」の調査によると、スマートフォン利用者の前月のデータ通信量について分析した結果、「わからない」と回答したユーザーを除いた平均データ通信量は6.94GB(ギガバイト)、中央値は3.00GBとなったそうです。
有効回答のみを対象とした場合、月間通信量は「1GB」29%、「2GB」16.7%、「3GB」13.4%となり、59.2%のユーザーが3GB以下の通信量となっています。
なお、「7GB」までの累計では約79.2%を占めているので、多く見積もってもデータ容量は7GB以下あれば十分と言えるでしょう。
余程のことがない限り20GB使い切ることはない
データ容量が20GBあった場合、どのくらいスマホが使えるかは以下を目安にすると良いでしょう。
・ニュースサイト閲覧:66,000ページ
・メール送受信:40,000通
・地図アプリ(10分くらい):20,000回
・標準画質の動画:40時間~60時間
・標準音質の音楽:200時間
・ゲーム:320時間~2,000時間(アプリによって異なる)
通信量をたくさん消費する動画や音楽は、品質や視聴時間によっては早い段階で通信量を使い切ってしまうので注意が必要ですが、余程のことがない限り20GBを使い切ることは少ないでしょう。
スマホの格安プランの各社の料金と特徴
ドコモのahamo(アハモ)の料金と特徴
大手キャリアのドコモが打ち出している格安プランが「ahamo(アハモ)」です。ahamoに乗り換えることで高品質なドコモの回線を月2970円という割安な料金で使うことが可能です。
ahamoの特徴は、大手3キャリアと比較し「5分以内の通話無料」が20GBのプランにデフォルトで付いてる点でしょう。ソフトバンクのLINEMOも同様に「5分以内の通話無料」が同じデータ容量に付いていますが1年間限定になっています。3キャリアで唯一「5分以内の通話無料」が付いているのはahamoだけです。また海外に行った際に携帯利用が可能な海外ローミングも20GBまでなら無料になっています。これもahamaならではの特典といえるでしょう。
ただし、ahamoは月間20GBで料金が月2970円と割安ですが、「みんなドコモ割」や「ドコモ光セット割」などによる各種割引を受けることができません。そのため、家族でドコモを利用している人やドコモ光回線を利用している人は、割引額によっては、ギガプランの方がお得になることもあるので今、ドコモの割引に入っているか確認してから検討してみましょう。
auのpovo(ポヴォ)の料金と特徴
KDDIのauの格安プランがpovo(ポヴォ)です。ahamoが2,970円に対してpovoは200円安い2728円となっています。ahamoとの大きな違いは「5分以内の通話無料」の有無です。電話は基本、LINE電話などインターネット回線の電話を利用するので、通常の電話は使わないという人には、この550円が切り離されたpovoは魅力的かもしれません。
povoは、自分の使い方に合わせて+αの機能を追加したり取り外したりが自由にできる「トッピング」という機能があるのが特徴的です。
・5分以内通話かけ放題 550円/月(税込)
・通話かけ放題 1,650円/月(税込)
・データ追加1GB 550円/1GB(税込)
・データ使い放題24時間 220円/日(税込)
特に「データ使い放題24時間 220円/日(税込)」は魅力的なトッピングです。このトッピングをすればテザリング機能も無制限で使うことができます。
また2021年9月23日からは「povo2.0」という新プランも発表されました。データ容量が1GB〜150GBまで細かく選べるようになっており、トッピングも充実しています。コスパ的には、あまりデータ通信を行わない人であれば3GB(30日間)の990円は魅力的かもしれません。
ソフトバンクのLINEMO(ラインモ)の料金と特徴
ソフトバンクの格安プランが「LINEMO(ラインモ)」です。申し込みや各種サポートをWebに限定する代わりに、月2,728円という割安な料金が設定されています。
また、ソフトバンクの自社回線を使っているので、一般的な格安SIMと比べると通信速度が安定して速いのが特徴です。そのほかの特徴は、LINEとの親和性が高く「LINE通話をしてもデータ容量が消費されない」点でしょう。さらに、LINEスタンプポイントキャンペーンやPayPayボーナスが10,000円もらえたりと乗り換えキャンペーンが非常にお得です。LINEやPayPayを普段から利用している人にとっては非常におすすめと言えるでしょう。
またahamo同様に海外ローミングに対応していますが、データ通信に関しては別途料金が発生するので注意が必要です。
LINEMOとLINEモバイルの違いとは?
LINEMOとLINEモバイルは別のサービスです。LINEMOはMNO(ソフトバンク回線)、LINEモバイルはMVNOという通信回線の違いがあります。
LINEMO | LINEモバイル | |
月額料金 | 2,728円 | 1,210円(500MB) 〜 |
回線の種類 | ソフトバンクのみ | ドコモ / au / ソフトバンクから選べる |
データ通信量 | 20GB+LINEギガフリー | 500MB 〜 12GB+LINEフリー |
データ専用SIM | ☓ | ○ |
eSIM対応 | ○ | ☓ |
楽天モバイルのRakuten UN-LIMIT VI(ラクテンアンリミットシックス)の料金と特徴
そして、最後に紹介するのが楽天モバイルの「Rakuten UN-LIMIT VI(ラクテンアンリミットシックス)」です。3キャリアのインパクトに負けじと、楽天モバイルは「データ使用量1GBまでなら0円。料金は使った分だけ。どれだけ使っても3,278円(税込)」というプランを開発し「データ無制限で使いたい」というニーズだけでなく、「1~3GBだけ使えれば良い」というニーズにも応えうるプランを発表しています。
楽天モバイルの特徴は、プランを選ぶ必要がないシンプルなワンプランのみになっており、データ量によって決まる段階制の料金プランです。よって、毎月使った分だけ支払い、データを使わなかった月は0円ということも。また20GBを超過しても料金は3,278円(税込)だけなのも嬉しいですね。
ただこのプランは楽天回線の対応エリアのみに適用されるので注意が必要です。楽天回線の電波が届かない場所では、パートナー回線のau回線を使用することになり、その場合は一ヶ月に利用できるデータ容量は「5GBまで」となります。楽天回線は繋がりにくいという口コミも散見されますが、まずは自分が住んでいるエリアが楽天回線エリアかを確認しておいた方が良いでしょう。
スマホの格安プランの注意点とは?
非常にお得なスマホの格安プランですが、注意点がいくつかあるので紹介いたします。
注意点①契約はオンライン
スマホの月額2980円の格安プランは、若者がターゲットのため契約はオンラインのみになっています。そのため、リアル店舗でのサポートはなく、Webサイトやチャットでのサポートのみになります。4社の中では、楽天モバイルのみがリアル店舗でのサポートに対応しているのでネットでの手続きに自信がない人は、リアル店舗でのサポートがある会社を選ぶと良いでしょう。
注意点②キャリアメールが利用不可
キャリアメールというのは****@docomo.ne.jpのようなメールアドレスの最後にキャリアの名前が入っているメールアドレスです。格安プランだとこのキャリアメールが同キャリア内であっても利用不可になるので現在メインで利用している人は要注意です。もし利用している場合などは、gmailなどの無料のフリーアドレスに移行するのが良いでしょう。
注意点③家族割・ネット割などの割引サービスが無効化
家族みんなで同じ会社と契約していて、家族割を適用していたり、ネット回線もキャリアでまとめてネット割引を適用している人は要注意。ahamo、LINEMO、povoに加入すると、この家族割が対象外になります。割引を外しても格安プランの方がコスト的に安くなる場合も、反対に高くなる場合もあるので、事前に確認しておくと良いでしょう。
注意点④MNPの手続きがある
ドコモからahamo、ソフトバンクからLINEMO 、auからpovoへの移行の場合もMNPの手続きが必要になります。
MNPとはMobile Number Portabilityの略で、電話番号はそのままで移転先の携帯電話会社のサービスをご利用できる制度(携帯電話番号ポータビリティ)のことを指します。
各種手数料などは無料だが、移行時に手続きがあることだけは覚えておきましょう。
スマホの格安プランの各社料金比較表
各キャリアが投入してきた月額2980円の格安プランですが、金額的には横並びに見えるが、細部には微妙な違いがあります。ここでは、格安プランを比較した上でのトピックスを紹介していきます。
料金はほぼ横並び。特徴で選ぶのがおすすめ
各キャリアの格安プランですが、コストの点ではほぼ横並びの状況になっています。どのキャリアを選ぶかは、従来タイプの料金プランを契約する家族ともファミリー割引が組め、5分以内の通話無料が付いているドコモの「ahamo」か、通話定額がいらない場合は、「トッピング」が便利なauの「povo」、またLINEとの相性が良いソフトバンクの「LINEMO」といったそれぞれの特徴を踏まえて選ぶのが良いでしょう。
楽天モバイルは楽天回線エリア次第
大手3キャリアよりも圧倒的にコスト面で一番インパクトのある楽天モバイルの「Rakuten UN-LIMIT VI(ラクテンアンリミットシックス)」も魅力的です。使った分だけの段階制の料金プランというのは、どのキャリアにもない料金プランです。
楽天モバイルに関しては、楽天回線エリア次第という感じでしょう。
リアル店舗のサポートが必要ならUQモバイルの選択肢も
これまでコストパフォーマンスのよさから人気を集めてきたサブブランドの新料金プランは、大手3キャリアやら楽天モバイルと比較すると見劣りするが、「リアル店舗で対応」できるというメリットがあります。UQモバイルは全国に店舗が250箇所、Yモバイルはソフトバンクの店舗1000箇所以上でサポートを受けることができるので安心して使いたいという人はサブブランドという選択肢もありでしょう。
動画の解説はこちらから
格安プラン比較のまとめ
大手キャリアのメインブランドとサブブランドの改定、それに新料金ブランドの登場と市場環境が大きく変わるこの春。インパクトだけでなくサービス内容にも注目して賢くサービスを選びましょう!