目次
土鍋の魅力
土鍋の魅力は、まさに食材本来の味を最大限に引き出すことにあります。金属製の鍋とは異なり、熱伝導率が低く、温度上昇が緩やかなため、食材の甘みや旨味が存分に引き出されるのです。特に、お米の甘味を最大限に引き出すアミラーゼの働きを活かし、甘くて美味しいご飯が炊けるのが特徴です。また、低温でじっくりと煮込むことで、根菜類が煮崩れにくく、見た目も美しい料理が完成します。さらに、保温性に優れているため、食卓に出しても長時間温かさを保つことができます。これらの特性から、土鍋は炊飯や鍋料理だけでなく、蒸し料理やスイーツ作りにも最適な万能アイテムと言えるでしょう。
土鍋の選び方
使用用途で選ぶ
鍋用なら浅型タイプ
strong>浅型の土鍋は鍋料理に最適な選択肢と言えます。その最大の特徴は、口径が広く、具材が鍋の底に沈みにくいこと。これにより、具材が一目で確認でき、取り分けも容易になります。また、火の通りが早いため、すき焼きやしゃぶしゃぶ、湯豆腐などの料理にも適しています。ただし、底が浅いため、吹きこぼれに注意が必要です。したがって、大人数での鍋料理や、火の通りを重視する料理には浅型の土鍋がおすすめです。
おでんなどの汁物や炊飯は深型タイプ
深型の土鍋は汁気の多い料理や大きな食材に適しています。深型の特徴は、吹きこぼれにくいこと。これにより、おでんやポトフ、スープなどの汁気の多い料理に最適です。また、高さがあるため、かさばる食材も楽に煮込むことができます。さらに、深型は鍋内での熱の分布が均一になりやすく、炊飯にも向いています。ただし、食材が鍋底に沈みやすく取り出しにくい点は注意が必要です。したがって、煮込み料理や炊飯を主に考えている方には深型の土鍋がお勧めです。
ご飯を炊くなら炊飯専用もおすすめ
炊飯専用の土鍋は、深型で口径が狭く設計されており、火が均一に通りやすいのが特徴です。これにより、ふっくらとしたおいしいご飯が炊けます。また、鍋底に厚みがあるため、火加減の調節をせずとも適度な温度を保つことができます。さらに、ガラス製のフタを採用しているモデルもあり、炊き上がりの様子を確認しながら調理できるため、初心者にも扱いやすいのが魅力です。火の消し忘れを防ぐホイッスル機能付きのモデルもあり、安全性にも配慮されています。
素材や産地で選ぶ
手軽に土鍋を使いたい人にはセラミックタイプ
手軽に土鍋を使いたい方にはセラミック製の土鍋がおすすめです。セラミック製の土鍋は、目の細かい土をベースに作られており、表面がツルツルしていて汚れがつきにくいのが特徴です。また、ニオイ移りしにくく、色や匂いが強い料理にも適しています。さらに、使用前の目止め作業が不要で、購入後すぐに使用できるのも魅力の一つ。デザイン性にも優れており、和食だけでなく洋食にも映えるスタイリッシュなデザインが多いので、キッチンアイテムをおしゃれに揃えたい方にもぴったりです。IH対応モデルも多く、IHを使用しているご家庭にも適しています。
蓄熱性が高い「伊賀焼(いがやき)」
蓄熱性が高い「伊賀焼」は、じっくりと料理を煮込むのに適しています。伊賀焼は三重県伊賀市で製造され、その特徴は、約400万年前の花崗岩が風化してできた陶土を使用していることです。この陶土は薪の灰と反応し、独特の緑がかったガラス質に変化します。また、伊賀焼の土鍋は、その粗めの土の質感と自然な色使い、どっしりとした形状が魅力です。ただし、土鍋自体の目が粗いため、匂い移りや色移りしやすく、ひび割れにも注意が必要です。伊賀焼は、無骨な「THE・土鍋」といった風合いを好む方に特におすすめの選択肢と言えるでしょう。
土鍋らしい和のデザインが好みなら「信楽焼(しがらきやき)」
素材や産地にこだわりたい方には、和のデザインが特徴的な「信楽焼」がおすすめです。滋賀県甲賀市で長い歴史を持つ信楽焼は、国の伝統工芸品にも指定されており、「日本六古窯」の一つとしても知られています。信楽焼の陶土は、信楽周辺で採れる数種類の粘土を混ぜ合わせたもので、肉厚でコシのある焼き物に適しています。焼き上がり時に現れる緋色や、灰かぶりや焦げによる表面の変化は、信楽焼ならではの魅力です。その素朴な土の味わいと耐火性の高さは、土鍋らしい和のデザインを好む方にぴったりです。信楽焼の土鍋は、日本の伝統美を感じさせるアイテムとして、キッチンにも素敵なアクセントを加えてくれるでしょう。
耐久性が高くひび割れしにくい「萬古焼(ばんこやき)」
耐久性を重視するなら、「萬古焼」が最適な選択肢です。三重県の四日市市と菰野町で製造される萬古焼は、江戸時代中期から続く伝統工芸品で、耐熱性に優れています。特に、リチウム鉱石を含んだ陶土を使用しているため、ガスレンジや炭火、空焚きにも耐える強度を持っています。この強度は、毎日の使用にも耐えうる頑丈さを意味します。また、目の細かい陶土のため、表面が滑らかで美しく、ニオイ移りしにくいのも萬古焼の特徴です。豊富なラインナップがあり、自分好みの土鍋を見つけやすいのも魅力の一つ。耐久性と美しさを兼ね備えた萬古焼は、日常的に土鍋を使う方に特におすすめです。
サイズで選ぶ
1人鍋に重宝する4~6号サイズ
1人鍋には4~6号サイズの土鍋が重宝します。このサイズの土鍋は、冷蔵庫にある野菜を刻んで手軽に1人鍋を作るのに最適です。また、「お昼ご飯をさっと済ませたい」という時にも便利で、おかゆや雑炊を作るのにも適したサイズです。体調が悪い時にも役立つため、1つ持っておくと安心です。1人暮らしや少人数の家庭におすすめのサイズで、日常的に使いやすいのが魅力です。
2~3人なら8号サイズ
2~3人用の鍋料理には8号サイズの土鍋が最適です。このサイズの土鍋は、家族や少人数での鍋料理にちょうど良い大きさを持っています。また、8号サイズの土鍋は種類が豊富で、選択肢が多いため、自分の好みやキッチンのスタイルに合わせて選びやすいのも魅力です。日常的に使うことが多いサイズなので、ラインナップが豊富な8号サイズから選ぶことをおすすめします。
4人以上の家族なら9合以上
4人以上の家族や、よくお客様を招く場合には、土鍋のサイズ選びが特に重要です。そのようなシチュエーションでは、9合以上の大きなサイズの土鍋がおすすめです。特に、5~6人で鍋を囲む場合には、9~10号サイズが最適でしょう。大きなサイズの土鍋は、それだけ重さもあり、10号サイズでは3kg以上になることもあります。そのため、保管場所を確保してから購入することが大切です。
IH対応の有無で選ぶ
土鍋を選ぶ際、IH対応かどうかは重要なポイントです。特にIHコンロを使用している場合、IH対応の土鍋を選ぶ必要があります。IH対応の土鍋には、セラミック仕様のタイプと、鍋底に発熱板を敷いて使うタイプの2種類があります。しかし、セラミック製でも全てがIH対応とは限らないため、購入前には確認が必要です。また、IH対応モデルでも底面がザラついているものはIHコンロを傷つける恐れがあるので、注意が必要です。さらに、IH対応モデルは空焚きによる接着剤の劣化にも注意が必要です。電子レンジ対応のモデルもあり、これらは火を使わずに短時間で調理が可能で、料理の幅が広がります。
土鍋のおすすめのブランド・メーカー
タイガーの土鍋
タイガーの土鍋は、その高い品質と機能性で注目されています。特に、耐熱性と保温性に優れている点が大きな特徴です。これにより、料理が均一に加熱され、完成後も長時間温かさを保つことができます。また、タイガーの土鍋はデザインにもこだわり、現代のキッチンにもマッチするスタイリッシュな外観を持っています。使い勝手の良さと美しいデザインは、日々の料理をより楽しく、快適にしてくれるでしょう。
ニトリの土鍋
ニトリの土鍋は、その手頃な価格と実用性で多くの家庭に選ばれています。コストパフォーマンスに優れ、日常使いに最適な点が特徴です。また、シンプルでモダンなデザインが多く、様々なキッチンスタイルにマッチします。さらに、耐熱性に優れた素材を使用しているため、安心して長期間使用できるのも魅力です。
100均の土鍋
100均の土鍋は、手軽な価格で購入できる点が最大の特徴です。低価格ながらも、一人用の小さなサイズから家族用の大きなサイズまで、幅広いニーズに応えるバリエーションがあります。ただし、価格が低い分、耐熱性や耐久性には多少の制限があることを理解しておく必要があります。100均の土鍋は、初めて土鍋を使う方や、気軽に異なるサイズやデザインを試したい方に適しています。
無印の土鍋
無印良品の土鍋は、シンプルで洗練されたデザインが特徴です。無印良品らしいミニマリスティックな外観は、どんなキッチンにも自然に溶け込みます。また、実用性と品質にもこだわり、耐熱性や耐久性に優れているため、長期間安心して使用できます。無印の土鍋は、日々の料理をシンプルかつ上質に楽しむための理想的な選択肢と言えるでしょう。
土鍋のおすすめ人気ランキング10選
ここからは土鍋のおすすめ商品をランキング形式でご紹介いたします。選び方を参考にしながらぜひ、お気に入りの土鍋を見つけてみてくださいね!
第10位:かもしか道具店 ごはんの鍋ニ合炊き
サイズ:直径17.5×高さ(フタ含む)12×最大幅(取っ手含む)210cm
こちらはごはん炊き専用の土鍋です。ごはんがおいしくふっくら炊きあがり、余ったごはんは土鍋のまま冷蔵庫にしまえて、そのままレンジにも掛けられる優れものです。色は白と黒があり、一合・ニ合・三合炊きがあります。
第9位:日本製 銀峯 貫入 5.5号一人用土鍋
サイズ:19.8×16.8×9.5cm
【直火】小さいサイズなので一人鍋が好きな方や、お年寄りの食事のときに便利です。食欲旺盛な男性の方には少し物足りないサイズです。また帰りの遅い家族に一人分取っておくのにも丁度いいサイズです。銀峯には、ほかにも6号・7号・8号・9号・10号があるのでお好きなサイズを選ぶことができます。
第8位:土鍋 6号(1人用) 宴 吹きこぼれにくい土鍋
【直火】フタが深く吹きこぼれにくい構造になっています。ひとり鍋はもちろんのこと、ごはんを炊いたり湯豆腐にしたりしても丁度いいサイズです。6号のほかにも8号・10号が用意されているので、家族の人数に合わせてサイズを選べます。
第7位:直火専用 耐熱 瑠璃釉 土鍋 7号
サイズ:φ21.5X25.5(両手まで)XH13.5cm(蓋まで)
【直火】耐熱なので中の料理が冷めにくくアツアツのお鍋をいただけます。表面はツヤのある製法で焼かれていて、柄の出かたや色の濃さなどがそれぞれ違って味があります。サイズは全部で6号・7号・8号・9号があるので好きなサイズを選びましょう。
第6位:長谷園 伊賀土鍋 アメ釉
サイズ:約φ26.5×h15cm
【直火】伊賀土鍋は、呼吸をする土といわれるほどの良質な土で出来た土鍋です。遠赤外線効果が発揮するので、いつまでもあたたかい料理を提供できます。昔からプロの料理人にも愛されているほど。サイズは大・中・小のなかから選べます。
第5位:長谷園 エッグベーカー
サイズ:直径12×幅16×高さ7cm(取っ手含む)
【直火・レンジ・オーブン】こちらは豊富なカラーバリエーションだけでなく、レンジやオーブンでの料理にも使えます。そのため鍋料理のときにしか利用していなかったお鍋が、多くの料理で活躍することができます。
第4位:なんでも土鍋 8号 蒸し鍋 炊飯土鍋 (中蓋/蒸し皿付)3~4人用(炊飯3合)
サイズ:本体外径:250mm×85 mm
【直火】便利な中蓋が付いているので、炊く・煮る・蒸す・冷やすなど、何でも来いの土鍋です。ごはんもおいしく炊くことができるので、これ1つあればさまざまな料理に対応できます。8号のほかにも9号サイズがあるのでお好みで選びましょう。
第3位:日本製 銀峯花三島土鍋10号
サイズ:33.7×30.5×17cm
【直火・レンジ・オーブン】だれでも一度は見たことのある馴染みのある柄が人気です。また万古焼は5号から11号までサイズが豊富に揃っているので、自分が欲しかったサイズがきっと見つかります。さらに直火だけでなくレンジやオーブンにも対応しているので、料理の幅が広がります。
第2位:トウジキトンヤ ばんこ焼 IH土鍋 金属板入 8号
サイズ:直径25.5cm(取っ手を含むと28.5cm)
【IH・直火・レンジ・オーブン】鍋に見えないおしゃれなデザインが女性の方から人気です。直火だけでなくIHにも対応しているので、キッチンのIHで調理したあとテーブルに運んでガスコンロという使い方もできます。8号のほかにも9号サイズが用意されています。
第1位:ミヤオIHサーマテック土鍋(ベーシックシリーズ)9号
サイズ:直径24.5cm(取っ手を含むと32.7cm)
【IH・直火・レンジ・オーブン】金属板なしでIHに使える土鍋です。色は「ベージュ」と「ブラック系」から選ぶことができ、どちらもシンプルでおしゃれなデザインです。9号のほかにも10号サイズが用意されているので、家族みんなで使用できます。
土鍋を使う前にやっておきたい「目止め」とは?
新しく購入した土鍋を使う前には、「目止め」という重要な手順が必要です。目止めは、土鍋の素材である土の小さな穴を塞ぐ作業で、これを行うことで食材の色や匂いが穴に入り込むのを防ぎます。具体的には、土鍋でご飯や片栗粉などでんぷんを多く含む食材を弱火で煮込むことで、でんぷん質が穴を塞ぎます。このプロセスにより、土鍋の強度が増し、長期間の使用が可能になります。土鍋を長く愛用するためには、半年に1回程度の目止めが推奨されます。土鍋の性能を最大限に活かすためにも、目止めは欠かせないステップです。
土鍋でのご飯の炊き方
土鍋を使って美味しいご飯を炊く方法をご紹介します。まずは、米3合を研いで、夏場は30分、冬場は1時間ほど水に浸します。この浸水工程は、お米が水分を吸収し、中までふっくらと炊けるために重要です。次に、ザルに上げて水気を切り、土鍋に米と炊く用の水(3合の場合600ml)を入れます。強火で8~10分沸騰させた後、弱火にして10分炊きます。蒸気が出なくなったら火を止め、そのまま10分蒸らせばご飯が完成です。全体をほぐすように混ぜてからお召し上がりください。土鍋が水分を含んでいると火にかけた時に割れやすくなるため、浸水はボウルなど別の容器で行ってください。
土鍋の売れ筋ランキングもチェック!
なおご参考までに、土鍋のAmazon、楽天、Yahoo!ショッピングの売れ筋ランキングは、以下のリンクから確認してください。
土鍋で美味しいご飯を
今回紹介した土鍋はいかがでしたか?土鍋はお鍋にしか使えないと思っていたのに、レンジやオーブンにまで使えるのには驚きでしたね。土鍋を使って料理のバリエーションを増やせば家族に喜ばれること間違いなしです。あなたもステキな土鍋を見つけて、料理を楽しんでみませんか。